キム・ホンパのwiki風プロフィールにて、その俳優人生を紐解いていきます。
また、キム・ホンパの映画やドラマに出演する名脇役としての素顔もお届けします。
キム・ホンパのwiki風プロフィール
キム・ホンパ|遅咲きの名脇役が描く、人生の深み
30歳でデビューした”異色の経歴”
1962年2月9日、韓国・釜山で生まれたキム・ホンパさん(本名:キム・ホンジェ)。
学生時代は午前中に授業を受け、午後は映画館へ通うほど映画好きの少年でした。
高校3年のときに進路をめぐり学校を中退し、単身ソウルへ。検定試験を経て大学へ進学します。
当時、俳優を志すことに対して母親の反対は非常に強かったそうですが、それでも演劇への情熱を捨てず、30歳のときにようやく俳優としての第一歩を踏み出しました。
芸名「ホンパ(洪波)」は大学時代の恩師・チョン・ギョンファ教授が名付けたもので、「大きな波のように世に広がるように」という願いが込められています。
代表作と名演技
デビュー後、脇役として多くの映画・ドラマに出演し、幅広い役柄で印象を残してきました。
転機となったのは2013年。映画『新しき世界』では冷静で威圧感のある幹部・キム理事を演じ、続く『テロライブ』では警察庁長官役を熱演し、一気に名バイプレーヤーとして注目を集めました。
その後も『内部者たち』『暗殺』『国家破産の日』『南山の部長たち』など、韓国映画を代表する話題作に立て続けに出演。
映画界だけでなく、『浪漫ドクター キム・サブ』『ボイス』『特別勤労監督官チョ・ジャンプン』『法銭(ポップジョン)』『ブラックドッグ』など、ドラマでも強い存在感を放っています。
多くの作品で、組織の重鎮・政治家・検事・局長といった“権威ある大人”を演じながらも、そこに人間味と哀愁を感じさせる演技が持ち味です。
評価と受賞
2021年には「第40回黄金撮影賞」で撮影監督たちが選ぶ“人気俳優賞”を受賞。
現場スタッフからの信頼が厚く、撮影監督たちに「一緒に仕事したい俳優」として選ばれたことが何よりの勲章となりました。
人気・家族・趣味の一面
プライベートでは、派手なエピソードやスキャンダルとは無縁。
穏やかで誠実、そして後輩俳優たちの良き相談相手として知られています。
インタビューでは「演技とは人生を映す鏡。どんな役でも、心の奥の痛みや喜びを通して人を描きたい」と語るなど、深い哲学を持つ俳優です。
ご家族についての詳細な公表は少ないものの、釜山出身らしい温かく人情味のある性格で、現場では「お父さんのような存在」と慕われています。
趣味は映画鑑賞のほか、若い頃から舞台芸術や文学に親しんでおり、休みの日も劇場や美術館に足を運ぶことが多いそうです。
まとめ|人生の波を乗り越えて輝く”遅咲きの職人”
30歳で俳優の道を歩み始めたキム・ホンパさんは、決して早いスタートではありませんでした。
しかし、その分だけ人生の深みや経験が、彼の演技に厚みをもたらしています。
大きな波のように静かに、しかし確実に韓国映画・ドラマ界に存在感を広げてきたキム・ホンパさん。
これからも彼の“人間を描く演技”から、目が離せません。
キム・ホンパの転機となった出演映画
映画『新しき世界』
2013年に公開されたクライム・サスペンス映画『新しき世界』は、韓国映画界を代表するヒット作のひとつ。
監督はパク・フンジョン(『悪人伝』『V.I.P.』など)で、主演はイ・ジョンジェ、チェ・ミンシク、ファン・ジョンミンという豪華な顔ぶれです。
巨大な犯罪組織「ゴールドムーン」を舞台に、警察と組織の間で揺れ動く潜入捜査官の葛藤、そして権力と裏切りの連鎖を描いた人間ドラマ。
組織の内部抗争、友情、忠誠、そして生き残りを賭けた心理戦が緻密に描かれています。
キム・ホンパ演じる「キム理事」という存在
キム・ホンパさんが演じたのは、ゴールドムーン内部の幹部「キム理事」。
彼は、組織の重鎮として冷静沈着な判断力を持ち、全体のバランスを取る“参謀”のような役割を担っています。
暴力的な幹部たちとは一線を画し、知略と洞察力で組織を動かす頭脳派。
キム理事は、表向きには冷徹な管理者のように見えますが、その裏には、長年築いてきた組織への忠誠と、内部の腐敗を見抜く静かな怒りも潜んでいます。
彼の一言一言が物語の緊張感を高め、観客に“裏の真実”を予感させる重要な存在となっています。
役柄の魅力と人気の理由
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「静」の演技が放つ圧倒的な存在感
大声を出すことなく、わずかな表情と声のトーンで相手を圧倒するキム・ホンパの演技。 派手さはないものの、彼が登場するだけで場の空気が引き締まり、“静かなる支配者”のような重みを感じさせます。 -
リアリティのある中間管理職像
上からの圧力と下からの反発に挟まれながら、組織を維持しようとする理事の姿は、社会で生きる多くの人の共感を呼びました。
彼の立場や苦悩は、ビジネスの世界にも通じる“リーダーの孤独”を象徴しています。 -
名優たちの中でも光る安定感
主演のイ・ジョンジェやファン・ジョンミンと並んでも、決して埋もれない存在感。
彼の“抑えた演技”が物語に深みを与え、観客に「裏社会のリアル」を信じさせる力となっています。
視聴者の評価と印象
観客や評論家の間では、「脇役ながら記憶に残る人物」として評価されました。
特に、権力の裏で静かに全体を見つめるキム理事の眼差しや、最後まで一貫した冷静さに「リアリティがある」「まるで本物の幹部のよう」との声が多く寄せられました。
また、若手俳優たちの強烈な演技が話題となる中で、キム・ホンパさんの落ち着いた芝居が作品のバランスを取っており、「この映画を支える縁の下の力持ち」とも評されています。
まとめ:静かに波を起こす”影の実力者”
『新しき世界』のキム理事は、激動の裏社会の中で“静かに渦を動かす男”。
キム・ホンパさんは、この難しいポジションを見事に演じ切り、観る者に深い余韻を残しました。
長年のキャリアと人生経験から滲み出る“重み”が、役柄に真実味を与え、彼を単なる名脇役ではなく“作品を支える柱”として印象づけています。
まさに、遅咲きの名優キム・ホンパを象徴する代表的な演技のひとつです。
キム・ホンパの出演した人気ドラマ
ドラマ『浪漫ドクターキム・サブ』とは?
韓国で2016年に放送され、大ヒットを記録した医療ヒューマンドラマ『浪漫ドクター キム・サブ』。
舞台はソウル郊外の小さな病院「トルダム病院」。
都会の大型病院とは違い、医師たちは限られた人員・機材・時間の中で“人を救う意味”を問い直していきます。
天才外科医キム・サブ(ハン・ソッキュ)が中心となり、若手医師たちが成長していく姿を描いたこの作品は、単なる医療ドラマではなく、“人間の尊厳と情熱”をテーマにした心温まる物語です。
キム・ホンパ演じる「ヨ・ウニョン」院長とは?
キム・ホンパさんが演じる ヨ・ウニョン(여운영) は、トルダム病院の院長であり、内科医。
外科手術の天才キム・サブとは対照的に、穏やかで慎重、そして現実的な医療を重んじる人物です。
彼は、病院を運営する立場として医師たちをまとめるリーダーでありながら、同時に一人の臨床医としても患者と真摯に向き合う“現場型院長”。
時に経営的判断と医師としての信念の間で葛藤しながらも、最終的には「患者を第一に考える」という姿勢を貫く姿が印象的です。
役柄と人気の秘密
①包容力と現実感のあるリーダー像
ヨ・ウニョンは、カリスマ性で引っ張るタイプではなく、静かにチームを支える存在。
若い医師たちが感情的にぶつかるときも、彼は決して怒鳴らず、現実を見つめながら穏やかに諭します。
その落ち着いた姿勢が“理想の上司像”として、多くの視聴者の共感を呼びました。
②人間味あふれる「現場の医師」
院長という肩書きがありながらも、常に患者のそばに立つ。
医師としての原点を忘れずに診察を続ける姿が、キム・サブの“浪漫”とはまた違った形で感動を与えます。
彼の存在が、病院という組織の“現実”と“理想”を繋ぐ架け橋になっています。
③キム・ホンパ特有の「静かな演技」
派手な演出をせず、表情や声のトーンで深い感情を伝えるのがキム・ホンパさんの持ち味。
ヨ・ウニョン院長もまた、言葉少なに見えて、心の奥では常に患者と同僚たちのことを思っています。
その温かさが画面越しにも伝わり、視聴者に“安心感”を与えるキャラクターとして定着しました。
視聴者の評価
放送当時、視聴者からは「キム・ホンパの存在がドラマを落ち着かせている」「あの人がいると安心して観られる」といった声が多く寄せられました。
激しい医療シーンや人間ドラマの中で、ヨ・ウニョン院長の柔らかな声や穏やかな態度が、まるで“トルダム病院の心臓”のような役割を果たしていたのです。
また、キム・サブ(ハン・ソッキュ)との対話シーンでは、互いの信念の違いを尊重しながら議論する姿が印象的で、「真のプロフェッショナル同士の対話」として名シーンに挙げるファンも多くいました。
まとめ:静かに病院を支える”浪漫のもう一つの形”
『浪漫ドクター キム・サブ』の世界を支えるもう一人の“浪漫”——
それが、キム・ホンパ演じるヨ・ウニョン院長です。
表に立つヒーローではないけれど、誰よりも現場を理解し、人を思い、組織を守る。
その静かな強さは、現代社会で奮闘する多くの人に勇気を与えてくれます。
彼がいることで、トルダム病院はただの医療現場ではなく、“人間の温かさが息づく場所”になっているのです。
キム・ホンパのまとめ|遅咲きの名脇役が描く人生の深み
韓国・釜山出身の俳優キム・ホンパ(本名:キム・ホンジェ)は、30歳で俳優デビューという“遅咲き”のキャリアを歩みながら、今や韓国映画・ドラマ界に欠かせない名バイプレーヤーとなりました。
学生時代から映画を愛し、母親の反対を押し切って上京。
恩師から授かった芸名「ホンパ(洪波)」には、“大きな波のように広がれ”という願いが込められています。
2013年の映画『新しき世界』で演じた冷静沈着な幹部・キム理事、そして『テロライブ』での警察庁長官役が転機となり、一躍注目の存在に。
その後も『内部者たち』『暗殺』『国家破産の日』『南山の部長たち』など数々の名作に出演し、“静かな演技で作品を支える俳優”として高い評価を得ました。
ドラマでは、『浪漫ドクター キム・サブ』シリーズのヨ・ウニョン院長役が印象的。
穏やかで現実的な医師として、病院を支える“もう一人の浪漫”を体現し、視聴者に安心感と温かさを届けました。
派手さよりも誠実さ、台詞よりもまなざしで語る——
そんなキム・ホンパさんの演技には、人生経験からにじみ出る深みと優しさがあります。
どんな作品でも彼が登場すると、物語に“重み”と“人間味”が生まれる。
まさに、韓国映像界の静かなる職人です。


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