オ・ウィシクは、先月に最終回を迎えた『暴君のシェフ』で、主人公の王に仕える「都承旨」を演じました。
「都承旨」として、時にはコミカルな仕草で笑いを、時には張り詰めた緊張感で視聴者をワクワク、ドキドキさせてくれました。
今や名バイプレーヤーとして、オ・ウィシクの人気は高くなりました。彼は、まだ無名のころに結婚したようです。
オ・ウィシクの話題になったおすすめの出演ドラマを3作、ご紹介します。
オ・ウィシク、結婚やプロフィールは?
結婚
オ・ウィシクは、若い頃に一般女性と結婚し、2020年のラジオ番組で、当時、11歳の娘がいることを語っています。
ただ、家族について、この他の情報がなく、娘が一人だけかどうかも不明です。
オ・ウィシクが活躍を続ける背景には、妻と娘の存在が大きな力になっているようです。
プロフィール
オ・ウィシクは、1983年11月1日、韓国・済州島に生まれました。
舞台俳優としてキャリアをスタートし、2000年代後半から演劇・ミュージカルの世界で経験を積んだ後、テレビドラマへと活躍の場を広げました。
『オー・マイ・ゴースト』『力道妖精キム・ボクジュ』『サム、マイウェイ』『ロマンスは別冊付録』『一度行ってきました』『ビッグマウス』『イルタ・スキャンダル』など、幅広いジャンルで印象的な脇役を演じ、作品に深みを与える俳優として高い評価を得ています。
オ・ウィシク、出演ドラマ『暴君のシェフ』で王に仕える「都承旨」を好演!
『暴君のシェフ』のあらすじ
時は朝鮮王朝。現代からタイムスリップした天才シェフ、ヨン・ジヨンが“暴君”と呼ばれる若き王の宮廷に招かれ、料理を通して人の心を動かしていくファンタジー時代劇『暴君のシェフ』。
華やかな料理の世界と、権力の渦に飲み込まれる人間ドラマが交錯するこの物語で、オ・ウィシクさんは王の側近であり忠臣、「都承旨(トスンジ)・イム・ソンジェ」を演じています。
オ・ウィシクの名演が光る「都承旨」役
彼の演じるトスンジは、いつも王のそばに控え、真面目でありながらも人間味あふれる温かい人物でした。
特に印象的だったのは、王がヨン・ジヨンにキスをしたことを照れくさそうに報告するおちゃめな場面です。
あの瞬間、厳格な宮廷の空気がふっと和らぎ、ウィシクさんの絶妙な表情と間の取り方に思わず笑みがこぼれました。
しかし、物語の終盤で彼は一転、王を守るために剣を取り、命を賭して最後まで戦う姿を見せます。
その姿は滑稽さとは対照的で、まっすぐで、胸を打つほど誠実でした。
笑いを誘う場面と涙を誘う場面、その両方を自然に演じきるオ・ウィシクさんの芝居は、まさに作品の“潤滑油”であり、“心の柱”でもあったと思います。
一見地味な役どころに見えて、実は誰よりもドラマの温度を保っていた——
そんな“都承旨オ・ウィシク”の存在が、この『暴君のシェフ』をより深く、より優しい物語にしてくれたと感じています。
オ・ウィシク、出演ドラマ『イルタ・スキャンダル』で自閉スペクトラム症で先天性心臓疾患を持つナム・ジェウを熱演!
『イルタ・スキャンダル』のあらすじ
『イルタ・スキャンダル』は、元ハンドボール選手の母と天才数学講師の恋を軸に、人の優しさとすれ違いを描いたヒューマンドラマです。
心に残る名脇役、オ・ウィシク演じるナム・ジェウ
ドラマの中で静かな存在感を放っていたのが、**ナム・ジェウ(オ・ウィシク)**です。
彼は自閉スペクトラム症を抱え、さらに先天性の心臓疾患をもつ男性でした。けれど、その表情や仕草には、誰よりもまっすぐな心が宿っていました。
印象的だったのは、近所のカフェである店員さんが作るワッフルを買いに行くだけなのに、ストーカーと誤解されて警察沙汰になる場面がありました。
彼にとって、それは単なる“日課”であり“楽しみ”だったはずなのに、世界は時に優しくありません。
誤解されたときの彼の戸惑いと、心の奥に走る小さな痛み——その演技に私は息をのみました。
そして、姪のヘイが事故に遭ったとき。
叔父として、守りたいのに何もできなかった彼が、ただ涙を流す姿は、言葉では表せないほどの切なさを感じました。
ウィシクさんの涙は、芝居を超えて“人間そのものの哀しみ”を映していたように思います。
さらに胸を打ったのが、総菜屋で一緒に働く姉の親友、キム・ヨンジュ(イ・ボンリョン)への恋心です。
初めて自分の中に芽生えた“ときめき”を理解しようとする姿は、不器用で、でもとても真っ直ぐでした。
恋する気持ちをどう扱えばいいのか分からず、ぎこちなく笑うジェウの姿が、なぜかとても愛おしかった。
オ・ウィシクさんはこの役で、障がいを描くという難しいテーマを、決して“重く”ではなく、“静かに美しく”演じきりました。
彼のまなざしの中にあったのは、「人を想うとはどういうことか」という、誰もが抱える普遍的な問いだった気がします。
オ・ウィシクのまとめ
オ・ウィシクは、派手さよりも“深さ”で魅せる俳優です。
『暴君のシェフ』では、王に仕える都承旨として、コミカルさと緊張感を自在に行き来し、作品に温度を与えました。
一方、『イルタ・スキャンダル』では、自閉スペクトラム症と心臓疾患を抱えるナム・ジェウを通して、繊細で純粋な“人の心の美しさ”を丁寧に表現しました。
どんな役でも「人間らしさ」を見せてくれるオ・ウィシク。
若い頃に家庭を持ち、妻と娘に支えられながら、舞台・ドラマで静かに輝きを増してきた彼の姿には、俳優としての誠実さと人生の温もりがにじんでいます。
これからも彼がどんな作品で、どんな“温かい息づかい”を見せてくれるのか——楽しみでなりません。


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