キム・ソニョン氏、映画の代表作は?
映画『ハッピー・バス・デイ』とは?
家族の誕生日に隠された“計画”と、キム・ソニョン演じるソニョンの複雑な心情
1.作品概要
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原題:해피 뻐스데이(Happy Bus Day)
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公開:2017年
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監督:イ・スンウォン(キム・ソニョン氏の夫)
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ジャンル:家族ドラマ/ブラックコメディ
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上映時間:約113分
一見すると“家族の誕生日パーティー”を描く物語に見えますが、その実態は家族の裏側に潜む暴力と秘密を鋭く描き出す衝撃作。
韓国インディーズ映画の中でも“家族という聖域を壊す”挑戦的な作品として評価されています。
2.あらすじ:誕生日での一日で露わになる家族の闇
【誕生日集会】
重度の障害を持つ長男の誕生日。
嫁のソニョン(キム・ソニョン)は料理や準備に追われますが、他の家族は非協力的。
それぞれが心の奥に秘密や葛藤を抱えたまま集まります。
【長男を”送り出す”計画】
物語が進むにつれ、母親と叔父が中心となり長男を毒殺して天国へ送ろうとする計画が明らかに。
誕生日は「祝う日」でありながら「終焉の日」へと変わっていきます。
【家族それぞれの秘密】
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次男・ギテ:出生にまつわる秘密を抱える
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三男・ソンイル:チック障害と暴力性に苦しむ
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その他の兄弟姉妹:同性愛、トランスジェンダー、依存症など、社会的タブーに触れる問題を抱える
母親の指示で、家族一人ひとりが長男の部屋を訪れ、心の奥に隠してきた本音を告白していきます。
【クライマックスと結末】
その夜、長男は命を落とし、翌日家族は黄色いバスに乗って遺体を運び出す——。
祝福のはずの誕生日が“断罪と旅立ち”に変わる、強烈なラストです。
3.キム・ソニョンが演じる「ソニョン」役
『ハッピー・バス・デイ』の物語を動かす重要人物が、次男ギテの妻であるソニョン。
キム・ソニョンさんは、この複雑なキャラクターを単なる“健気な嫁”としてではなく、家族の秘密と対立の渦中で揺れる多面的な存在として描き出しています。
以下は、彼女の人物像をストーリーの流れと同じ説明形式で整理したものです。
【家族内での立場】
誕生日の準備や家事など家庭の現場を支える中心的存在。
しかし一方で、自身が抱える過去の秘密によって心を痛め、常に緊張感の中で家族と接している。
【過去の複雑さ】
かつては三男ソンイルの恋人だったが、ある出来事をきっかけに次男ギテと結婚。
この経緯が、義母や家族からの不信と非難を招き、家族関係に大きな影を落としている。
【義母からの圧力】
義母(母親役)から「兄弟間で回された女」と蔑まれるなど、精神的暴力と屈辱に日常的にさらされる。家族内の力関係の中で最も傷つきやすい立場に置かれている。
【母としての葛藤】
ソニョンには子どもがいるが、実の父親が誰なのか確かではないという設定。
この事実が彼女のアイデンティティを揺さぶり、母親として、そして一人の人間として深い葛藤を抱かせている。
4.受賞歴と公式評価
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第5回 野花映画賞(들꽃영화상)助演女優賞 受賞
→ 韓国インディペンデント映画を代表する賞で、彼女の表現力が高く評価されました。 -
複数の映画評論サイトでも“作品の中心人物の一人”として言及
ソニョン役が持つ複雑な心理と、家族内での立場の難しさをリアルに演じた点が特筆されています。
5.受賞歴と公式評価
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第5回 野花映画賞(들꽃영화상)助演女優賞 受賞
→ 韓国インディペンデント映画を代表する賞で、彼女の表現力が高く評価されました。 -
複数の映画評論サイトでも“作品の中心人物の一人”として言及
ソニョン役が持つ複雑な心理と、家族内での立場の難しさをリアルに演じた点が特筆されています。
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ブラックユーモアと悲劇のバランス
不条理な状況の中でも観客が物語に引き込まれるのは、彼女の抑えた表情や間の取り方によるもの、との専門家の分析もあります。
6.観客の感想・評価
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「キム・ソニョンが出ていたから観た」「彼女の演技が最もリアルだった」とのファンレビューが複数。
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「母親役や脇役のイメージを覆す挑戦」「人間の弱さと強さを同時に見せる迫力がある」といった声も。
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作品全体が重く不快なテーマを扱うため「見ていて辛い」という意見もありますが、ソニョン役の演技が作品を支えている点は多くのレビューで共通しています。
彼女にとって、渾身の一作品であったことは間違いないでしょう。
次に、キム・ソニョン氏が、テレビ番組でどんな活躍をしているのか深堀したいと思います。
キム・ソニョン氏のテレビ番組、人気ドラマは?
ドラマ『イ・ドゥナ!』とは?
1.作品概要
2023年10月20日配信開始のNetflixオリジナル。元K-POPアイドルのドゥナと大学生ウォンジュンの恋愛を軸に、アイデンティティや過去との向き合いを描く大人のロマンスドラマ。
2.あらすじの要点
華やかなアイドル活動を引退したドゥナが大学のシェアハウスで再出発。恋と友情、そして心の傷を癒やす過程を通じ、自分らしく生きる意味を探していく。
3.キム・ソニョン氏の役柄
主人公ドゥナの母親として登場。幼少期にドゥナを田舎で育て、厳しさと無関心が入り混じった育児態度が、娘の孤独や不安の背景を形づくる。
出番は限られるが物語の核に深く関わる重要人物。
4.演技への評価
短い出演ながら強い存在感を放ち、「毒親的な厳しさを持ちながら娘の心情に説得力を与える」と高評価。
一方で母娘関係の掘り下げをもっと見たかったという声もある。
5.視聴者の感想
恋愛ドラマとしての癒やしと温かさに加え、母親の行動には賛否が分かれ、「厳しい」「娘を傷つけた」との意見も。
6.まとめ
キム・ソニョンさんは“愛される母親像”にとどまらず、矛盾や過ちを抱えたリアルな人物を体現。
その演技が、ドラマを単なる恋物語ではなく“痛みをともなう成長物語”へと昇華させている。
ドラマ『中症外傷センター(중증외상센터)』とは?
キム・ソニョン氏が名脇役と言われる理由は?
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